名古屋大学大学院生命農学研究科附属フィールド科学教育研究センター
稲武・設楽フィールド
概要
「名古屋大学大学院生命農学研究科附属フィールド科学教育研究センター稲武フィールド」は、名古屋大学に農学部が創設された昭和26(1951)年から4年後の昭和30(1955)年に、「名古屋大学農学部附属演習林」として発足した。
林地は、愛知県豊田市稲武町にあり、東は長野県下伊那郡根羽村に接している。標高1,000 m付近の源流域(矢作川水系)にあたり、中南部は急傾斜地、北部は準平原である。
自然植生は、温帯中部の落葉広葉樹林である。スギとヒノキ(中南部)、カラマツ(北部)が造林され、パッチ状に二次林(薪炭林跡地)と天然生林が残存している。
なお、平成25(2013)年より、「同センター設楽フィールド」(愛知県北設楽郡設楽町)も、演習林として整備が進められている。
教育
農学部生物環境科学科の学生を対象に、合宿形式を中心とした、様々なフィールド実習が実施されている。学内(名古屋市東山キャンパス)での学生実習に対しても、試料を提供している。
研究
森林における動・植物の生態、林業や林産業、気象や地形、物質循環など、多岐にわたる研究が行われている。また、他学部・大学院、他大学の学生や教員、試験研究機関の研究者にも利用されている。
社会貢献
毎年、県内各地の高校から、野外実習や研修会の申し込みがあり、受け入れている。学内外のセミナーや研究集会にも利用されている。また、海外を含めた多くの見学者が林地を訪れている。
フィールドの位置
フィールド紹介
稲武フィールド(201ha)
スギ、ヒノキ、カラマツの人工林面積は、それぞれ約25%、30%、35%である。以前は、大部分が薪炭林であった。
造林樹種以外には、ブナ、イヌブナ、カエデ属、シデ属、ミズナラ、センノキ、ミズメ、ケヤキなどの広葉樹高木、アカマツ、モミ、ツガ、サワラなどの針葉樹高木が自生している。亜高木には、アブラチャン、タンナサワフタギ、シロモジなどが多く見られる。
湿地には、ミズゴケが繁茂している。
学生実習としては、植物分類・森林生態、森林性ネズミ等の生息調査、毎木調査、間伐前後の林内環境計測、樹幹解析、育林作業(樹木の伐倒・造材、枝打ち)、水質・土壌分析などが行われている。
441-2513 愛知県豊田市稲武町大井平道下5-1
電話番号 0565-82-2107 FAX番号 0565-82-3935
設楽フィールド(12ha)
稲武町から車で約20分の設楽町(愛知県東三河北部)、標高約700mの山間地にある。
放牧地として開拓・造成された起伏の多い草地で、一部にスギ・ヒノキ人工林やアカマツ・広葉樹混交林が見られる。
苗畑や見本林としての造林、自然観察や学生実習での利用、植生遷移・森林化のモニタリングなど、様々な教育や研究が計画されている。
441-2432 愛知県北設楽郡設楽町東納庫字向山6-1
電話番号 0536-65-0124 FAX番号 0536-65-0409
詳細情報
ウェブサイト
名古屋大学大学院生命農学研究科附属フィールド科学教育研究センター稲武・設楽フィールド
http://www.agr.nagoya-u.ac.jp/~inabu/index.html
住所および連絡先
- | 住所 | お問い合せ |
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(担当事務) | 464-8601 愛知県名古屋市千種区不老町 |
電話番号 052-789-4186 FAX番号 052-789-4005 |