日本大学生物資源科学部演習林

概要

本学部付属演習林は、学部、学科の実習教育と研究フィールドとして全国4ヶ所に設置されています。北から、亜寒帯の八雲演習林と長万部演習林(北海道)、冷温帯の水上演習林(群馬県)、温暖帯の君津演習林(千葉県)、都市環境保全林の湘南演習林(神奈川県)と、我が国の気候帯分布に沿って全国各地に設けられており、その総面積は2600ヘクタールに及びます。各演習林は、地況、気候などの立地条件や植生などが異なるそれぞれの特徴をもっており、これらの立地の特性を活かした基礎的・応用的実験・研究が行われているだけでなく、学生の実験・実習の貴重なフィールドとして活用されています。

フィールドの位置

フィールド紹介

北海道演習林(八雲・長万部)

温帯から亜寒帯への移行帯で、ヤチダモ、ハルニレ、ブナ、ミズナラ、シナノキ,カンバなどの天然広葉樹が混生しています。八雲演習林は約2400haと山手線内側の半分に相当する広さです。八雲演習林の保安林以外の林地と長万部演習林ではトドマツが造林されており、森林生態系や造林、林業経営などの教育、研究等に最適の場所となっています。

八雲演習林
概要
八雲演習林は、北海道渡島半島の太平洋海岸に面する八雲町の富咲および山崎地区にあります。同町中央を流れる遊楽部川以北と、その支流のトワルベツ川東部に位置します。現在は,水源林造成事業が進められたことにより、大幅な林相の改良が図られ、豊かな森林となっています。八雲町との域学連携も活発に行われています。
面積
2,406ha
標高
80~300m
地形
全般的に西向き斜面が多く、急斜面によって占められます。
地質
硬質泥岩を主とした擬灰岩および砂岩で、八雲層群に属します。
土壌
土壌は壌土および砂壌土が主であり、深度は浅いのが特徴です。

049-3121 北海道二海郡八雲町字上八雲359

八雲演習林内には延長45㎞の林道路網が整備
八雲演習林より駒ヶ岳を遠望
八雲演習林間伐作業実習
八雲演習林内間伐調査実習
長万部演習林

寒冷地実習牧場および実習林として長万部町から購入したものです。演習林として約45haを所有し、そのうち8haにトドマツを植栽し、残りの箇所には亜寒帯広葉樹林の造成が進められています。

049-3500 北海道山越郡長万部町字上栗岡161-1

水上演習林

冷温帯に位置する面積約160haの演習林で、ブナ、ナラ、シデ、カンバなどを主体とした天然生の二次林とスギの人工林で構成されています。林内には、降雪・雨量・風力観測点や動物の定点観測機などが設置されており、さまざまな実習や水文気象、野生動物等の調査・研究で通年的に利用されています。

水上演習林主要研究テーマ

①土壌の呼吸速度を測定 ②植樹したブナの成長を観測 ③量水堰で渓流の流出量や水温、電気伝導度などを観測 ④ブナ・ミズナラの有機物分解呼吸速度の測定 ⑤ブナ・ミズナラの樹木の分解速度の測定と分解に寄与している菌類を調査 ⑥ブナ林内の気温を測定 ⑦自動撮影カメラでツキノワグマの行動を観察 ⑧気象タワーで降水量と積雪深を経年観測 ⑨樹木の根の引き抜き試験で山崩れ防止のメカニズムを調査 ⑩高平山頂の気象観測

概要
水上演習林は、上越国境を代表する谷川岳の東に位置し、高平山(標高985m)を中心にその山腹に広がっています。日本海側の気候の様相を呈し、夏季には良く晴れますが、雷雨の発生しやすい地域です。冬の積雪は2mを超えます。年間を通じて、学部や学科の実習が行われ、学生の卒論調査研究の場所として利用されます。
面積
158ha
標高
650~985m
地形
地形は変化に富んでいて、地勢は急峻です。
土壌
褐色森林土Bが大部分を占めています。
気候
年平均気温10℃程度、年降水量は1600mm

379-1727 群馬県利根郡みなかみ町大穴大作171-1
電話番号 0278-72-3116 FAX番号 0278-72-3117

水上演習林CO2 吸排出量調査
源泉かけ流しの水上演習林宿舎
水上演習林冬季演習林実習
水上演習林近隣の奈良俣湖
湘南演習林樹木園での森林実習

湘南演習林

湘南キャンパスと隣接した約5haの平地林で、クヌギ、コナラ、シラカシ、アラカシその他の広葉樹で構成されており、スギ、ヒノキ、サワラ等の針葉樹が点在しています。付帯施設として見本園および苗畑があります。

概要
藤沢演習林は、東京都心から電車で約60分の神奈川県藤沢市にある日本大学生物資源科学部のキャンパス外周部に位置します。都市近郊林として維持管理しています。
面積
5ha
標高
30m
地形
西から南西向きの斜面が多く、16°~20°の斜面によって占められます。
植生
コナラを主とした広葉樹林です。アラカシ、エゴノキ、エノキ、シラカシ、スギ、ヒノキ、ムクノキなど
土壌
土壌は黒色ないし黒褐色の厚い層になっているのが特徴です。

藤沢演習林(湘南)252-8510 神奈川県藤沢市亀井野1866
電話番号 0466-84-3921 FAX番号 0466-84-3885

君津演習林スギ・ヒノキ造林地

君津演習林

下ノ原地区(約10ha)と小坂沢地区(約22ha)に分かれています。下ノ原地区は総面積の約50%がスギ・ヒノキの人工造林地です。教材として竹林およびコナラ・クヌギのシイタケ原木林を残し、天然林はカシ類を主とする照葉樹林で構成されています。小坂沢地区では一部にスギ・ヒノキの人工造林が行われました。天然林はカシ・ナラなどの広葉樹で構成され、峰筋にモミがみられます。

概要
君津演習林は、房総半島の西側、千葉県君津市に位置します。下ノ原と小坂沢に2カ所 の演習林があります。湘南キャンパスからも近く、野生動物の調査フィールドなどとして今後の利用が期待されます。
面積
14ha(下ノ原)、22ha(小坂沢)
標高
114~ 200m(下ノ原)、85~200m(小坂沢)
気候
年平均気温14.6度 年降水量2000~2400mm
植生
下ノ原演習林は、比較的緩傾斜にあり、スギ、ヒノキの人工造林とコナラ、クヌギ林を残し、天然林はカシ、ナラその他照葉樹林で構成されています。小坂沢演習林は、房総山系に属する大塚山(標高279m)の北側に位置し急峻な地形です。本地区には、カシ、ナラを主体とする天然林で占められています。最近ではこの地域にシカが増えたことによるヤマビルの発生が顕著になっています。

君津演習林(下ノ原)292-0501 千葉県君津市山滝野下ノ原1364

君津演習林(小坂沢)252-8510  神奈川県藤沢市亀井野1866
電話番号 0466-84-3921 FAX番号 0466-84-3885

詳細情報

研究者一覧 研究業績一覧

ウェブサイト

日本大学生物資源科学部演習林
http://hp.brs.nihon-u.ac.jp/~uf/index.html

住所および連絡先

- 住所 お問い合せ
本部(演習林連絡室) 252-8510
神奈川県藤沢市亀井野1866
電話番号 0466-84-3676
FAX番号 0466-80-1135

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