東京農工大学農学部附属広域都市圏フィールドサイエンス教育研究センター

概要

野外実習の様子

東京農工大学農学部附属演習林は、1939年に東京高等農林学校附属演習林として設置されてから75年となる。群馬県、栃木県、埼玉県にある4つの演習林は、首都100 km圏に位置しており、地形や植生、森林施業において異なる特徴を有している。
現在、演習林は、農場と合わせて屋根のない博物館としてフィールドミュージアム(FM)と呼ばれ、野外での実験実習や研究の基盤として活用されている。

教育

各FMでは、樹木学実習、育林学実習、測量学実習など、10以上の野外教育実習が実施されている。また、FM唐沢山では、様々な工法による法面緑化工試験地が設定されており、緑化工関係者が見学に訪れている。

研究

流域の物質循環、土砂流出に対する列状間伐の影響、落葉広葉樹林の動態など、長期的研究を実施している。また、学部、修士課程、博士課程の学生の短期的な研究調査地としても恒常的に利用されている。

社会貢献

本学と栃木県佐野市は、鳥獣害対策や農林業振興を目的とする地域連携協定を締結している。また、FM唐沢山では、森林環境教育プログラムを佐野市と共同で開始しており、それらの活動は、学生ボランティア団体や本大学博物館のサークル団体の協力を得て、実施されている。

フィールドの位置

フィールド紹介

密度試験区(9000本/ha植栽区)
小流域試験区

FM大谷山(93ha)

群馬県みどり市にあり、渡良瀬川右岸に位置するFM大谷山は、9割の森林がスギ・ヒノキの人工林で構成されている。
2ヶ所の小流域試験地では、1978年から水文・水質観測が続けられており、下刈り、枝打ち、間伐などの保育施業が渓流水質に及ぼす影響を調査されている。
また、異なる植栽密度下における樹木の成長をみるための試験地も設定されている。

376-0304 群馬県みどり市東町神戸277
電話番号 0277-97-2110 FAX番号 0277-97-2110

長期生態学研究のための固定調査地
100年以上前に植栽されたスギ林

FM草木(415ha)

渡良瀬川左岸にあるFM草木は、旧御料林として明治41年(1908年)に植栽されたスギ、ヒノキ林を有している。
シオジの分布の北限近くに位置しており、2005年に長期生態学研究を行う固定調査地を、シオジを含む渓畔林を中心に設置し、樹木現存量の動態や落葉量の推定などが基盤データとして蓄積されている。

376-0302 群馬県みどり市東町草木1582
電話番号 0277-97-2110 FAX番号 0277-97-2110

市民ボランティアによる森づくりの様子
平野部からみたFM唐沢山

FM唐沢山(162ha)

栃木県佐野市にあるFM唐沢山は、足尾山地の南端が関東平野に突き出した部分に位置している。標高300 m以下で、都市近郊林、里山の森林という位置づけであり、スギ・ヒノキ人工林以外の植生は、照葉樹と落葉樹の混生する広葉樹林とマツ林が占める。
一画には、地ならし、植林、手入れ等、すべてを市民ボランティアによって行われている「2000年記念の森」がある。

327-0312 栃木県佐野市栃本町1
電話番号 0283-62-0042  FAX番号 0283-62-0042

FM秩父(234ha)

面積の約6割を広葉樹の二次林が占める。標高800~1460 mの範囲に位置し、標高的に限度に近いがスギ・ヒノキの成長は良い。

369-1901 埼玉県秩父市大滝椚平1840-2
電話番号 0494-55-0269 FAX番号 0494-55-0269

詳細情報

研究者一覧 研究業績一覧 写真集

ウェブサイト

東京農工大学農学部附属広域都市圏フィールドサイエンス教育研究センター
http://web.tuat.ac.jp/~fscenter/

住所および連絡先

- 住所 お問い合せ
本部 183-8509
東京都府中市幸町3-5-8
電話番号  042-367-5812
FAX番号 042-367-5801

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