琉球大学農学部附属亜熱帯フィールド科学教育研究センター

概要

琉球大学農学部附属亜熱帯フィールド科学教育研究センター与那フィールドは,1954(S29)年に当時の農家政学部附属演習林として創設された。
現在は,国頭村与那から伊地にかけて広がる演習林(318ha)と,同村奥に位置する里山研究園(10ha)からなる。
那覇空港から車で2時間以上,琉球大学のメインキャンパスからも同1時間半以上を要するが,国内で唯一亜熱帯気候に位置する日本最南端の大学演習林という特性もあり,学内外から多くの利用者が訪れている。

教育

2012年度は,公開森林実習「亜熱帯林体験実習」を含め琉球大学農学部の実習/実験が計8科目実施された。その他にも,理学部の3科目,教育学部の2科目,法文学部の2科目が実施された。
また,卒論/修論のフィールドとしても利用されている。

研究

亜熱帯林の構造や動態に関する研究を中心に取り組んでいるが,外部からの利用者の研究テーマは自然科学全般に及ぶ。モニタリングサイト1000〔森林・草原調査〕のコアサイトや,JaLTER(日本長期生態学研究ネットワーク)のコアサイトとしても活動している。

社会貢献

演習林を地域住民に公開して案内する「オープンフォレスト」を隔年で実施している。また,琉球大学公開講座でも毎年1講座を開講している。高校生のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)研修も受け入れている。

フィールドの位置


演習林は,沖縄島の脊梁部西側,東シナ海に面した斜面に広がる。
里山研究園は,北端の辺戸岬に近い丘陵地に位置している。

フィールド紹介

演習林(318ha)

1902(M35)~1916(T5)年の間,国頭郡各村組合立農学校の演習林として利用されていた森林である。その後は県有林として鉄道用枕木の生産などが行われていたが,戦時中は木炭生産のための伐採が広範囲で行われた。
1954(S29)年に琉球大学の演習林となってからは,リュウキュウマツを中心とした針葉樹人工林の造成が続けられた。しかしながら,マツ枯れの発生・拡大などもあり,1970年代後半から1980年代前半にかけて造林樹種はイジュ,イスノキ,エゴノキといった広葉樹へと転換されていった。
1990年代後半からは,伐採や造林に関する業務は大幅に減少し,代わって天然林の動態や森林生態系に関する教育研究がさかんになっている。

与那フィールド(演習林)
905-1427 沖縄県国頭郡国頭村字与那685番地
電話番号 0980-41-2242 FAX番号 0980-41-2189

植林体験活動

里山研究園(10ha)

かつては中学校の敷地だったが,1965(S40)年に廃校となり,跡地が琉球大学に寄贈された。そして1980(S55)年からは,演習林が森林の管理を行っている。
周囲には茶畑,みかん畑,畜産施設などが広がり,農村的な環境の中に位置している。
森林は,植林体験等のイベントに使用することが多い。

与那フィールド(里山研究園)
905-1501  沖縄県国頭郡国頭村字奥2221の2

詳細情報

研究者一覧 研究業績一覧

ウェブサイト

琉球大学農学部附属亜熱帯フィールド科学教育研究センター
http://www.agr.u-ryukyu.ac.jp/center-cat/tocenter

住所および連絡先

- 住所 お問い合せ
本部(農学部附属施設係) 903-0213
沖縄県中頭郡西原町字千原1番地
電話番号 098-895-8740
FAX番号 098-895-8741
与那フィールド(上原研究園) 903-0213
沖縄県中頭郡西原町字千原1番地
電話番号 070-5485-8821

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