岩手大学農学部附属寒冷フィールドサイエンス教育研究センター
概要
岩手大学農学部附属演習林は、本学の前身である盛岡高等農林学校の創立後、明治38年に設置された御明神演習林と、大正2年に設置された滝沢演習林の2つの演習林から成っており、100年以上の歴史がある。両演習林とも大学キャンパスから車で30分~1時間以内の距離にあり、利便性が高く、教育研究に広く活用されている。
教育
各演習林の地形や植生等の特長を活かして、森林科学コースの林業技術者養成を目指した実践的な実習のほか、農学部生1年次全員が受講するフィールド実習や、夏期に開講される鹿児島大学との教育交流(学生互換実習)などに利用されている。
研究
大学はもとより国、県等の試験研究機関等により、森林の生態や遺伝的特性等に関する基礎的研究や、広葉樹施業に関する研究、高性能林業機械による森林作業システムの構築に関する研究、野生動物管理に関する研究、木質材料の利用性に関する林産学的研究など、幅広い研究のためのフィールドとして利用されている。
社会貢献
毎年、一般市民を対象とした植樹体験や植物観察セミナーのほか、中学生の森林学習の一環としての間伐体験実習を行っている。また、演習林の技術系専門職員がフィールドスキルを磨き、自ら行う林業技術者を対象とした森林環境教育技術や、森林作業道の計画・作設技術の研修なども展開している。
フィールドの位置
フィールド紹介
御明神演習林(1,040ha)
100年以上の歴史がある。
植物相は日本海側の地域の要素が多い。演習林内を流れる赤沢川にそそぐ多くの支流が林内に広がっており、その上流部はブナ、ミズナラ、トチノキなどの落葉広葉樹と天然のスギ、ヒバの針広混交林となっている。現在では貴重な天然のスギ、ヒバ林は、平成23年に文化庁の「ふるさと文化財の森」に設定されている。下流部では古くから薪炭林として伐採が繰り返されたため、コナラ、ミズナラを主とする二次林が見られる。
所有するハーベスタ、フォワーダなど高性能林業機械を活用し、路網整備や、学生実習、各種研修・講習での実技指導を行っている。
020-0581
岩手県岩手郡雫石町御明神大石野
電話番号 019-692-3541
FAX番号 019-691-1016
滝沢演習林(280ha)
100年以上の歴史がある。
植物相は太平洋側の要素を含んでおり、アカマツ、コナラ、クリが優先する二次林が広がっている。そのうち、樹齢170年を超える「南部アカマツ」の美林は、平成19年に「ふるさと文化財の森」に設定されている。林内の優良なアカマツの遺伝子を残すため、天然下種更新によるアカマツ林再生の研究が行われている。また、林野の半分を占める人工林のなかで最も古いスギ人工林は樹齢170年を超え、南部藩政時代に植栽されたクヌギ林は樹齢190年を超える。大正期には外国産針葉樹見本林(オウシュウトウヒ、オウシュウカラマツ等)が設定され、40年程前には広葉樹見本林(ウダイカンバ、シラカンバ、コナラ等)が設定された。
一般市民等を対象に開催しているフィールドセミナー(演習林セミナー)は、これまでに150回を超えた。
020-0623
岩手県滝沢市楢の木沢80
電話番号 019-688-4101
FAX番号 019-688-6225
詳細情報
ウェブサイト
岩手大学農学部附属寒冷フィールドサイエンス教育研究センター
http://news7a1.atm.iwate-u.ac.jp/~fsciu/
住所および連絡先
- | 住所 | お問い合せ |
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教育研究部・事務部 | 020-8550 岩手県盛岡市上田3丁目18-8 |
電話番号 019-621-6234 FAX番号 019-621-6107 |