全国大学演習林協議会

教育

農学部や理学部などの学生実習を多数受け入れているほか、新入学生対象の全学演習も分担している。また、大学院の各種演習やゼミなどにも利用されている。森林圏ステーション教員は北大大学院環境科学院の教育も担当している。これら北大内部の教育にとどまらず、他大学の実習や他機関の研修も数多く受け入れている。他大学の実習については、平成24年7月に文科省の教育関係共同利用拠点に認定されたことにより、その利用が拡大している。

研究

森林圏ステーション教員を中心として生物多様性・生態系機能・地域資源管理などに関する多くの組織的研究が恒常的に進められているほか、国内外の大学・研究機関との共同研究も積極的に進めている。また、広大・多様なフィールドと観測設備・人的組織を活かして、「モニタリングサイト1000」「JaLTER」「IBOY」など大きな観測プロジェクトのコアサイトが設定されていることも特徴である。

社会貢献

所在地域の小・中・高校による体験学習等を数多く受け入れているほか、研究林主催による体験学習や公開講座なども積極的に企画している。また、都市近郊の研究林では公園的要素を取り入れたエリアも整備し、多くの市民に開放している。さらに、所在自治体と連携協定を結び、地域活性化への貢献も行っている。

天塩研究林（22,517ha）

北緯45度に位置する日本最北の大学の森林。林相は温帯北部から亜寒帯への移行帯の様相を示し、アカエゾマツの純林や針広混交林が広がっている。本林では森林の役割を解明しながら、下流域への影響を考慮した森林の利用・保全・その造成方法について、調査研究が行われている。

098-2943　北海道天塩郡幌延町字問寒別
電話番号　01632-6-5211　FAX番号　01632-6-5003

中川研究林（19,364ha）

天塩川中流部右岸に広がる森林。亜寒帯に属し、針広混交林からハイマツなどの高山帯の森林までを容易に見ることができる。林内では高規格自動車専用道路の建設や治山ダムの改修が行なわれており、渓畔林や水生生物の保全など開発と自然の調和も大きな課題の一つである。

098-2501　北海道中川郡音威子府村字音威子府
電話番号　01656-5-3216　FAX番号　01656-5-3218

雨龍研究林（24,913ha）

石狩川水系の一大支流である雨竜川の上流部、朱鞠内湖を中心に東西30km、南北50kmの範囲で広がっており、森林生態系のさまざまな長期継続観察（植物、動物、環境）を行なうとともに、それらを基礎とした調査研究、大面積のフィールドを活用した野外実験などを行なっている。

074-0741　北海道雨竜郡幌加内町字母子里
電話番号　01653-8-2125　FAX番号　01653-8-2410

札幌研究林（99ha）

苗畑、都市近郊林、海岸林造成試験地から成り、多様な教育研究が可能である。学内にある苗畑は、卒論・修論・博士論文などへのフィールドや材料の提供の他、苗木生産試験・見本林の造成など様々なプロジェクト研究にも利用されている。また、学生実習も頻繁に行われている。

060-0809　北海道札幌市北区北9条西9丁目北方生物圏フィールド科学センター研究棟
電話番号　011-706-3651　FAX番号　011-706-3450

苫小牧研究林（2,705ha）

都市に隣接した平坦地に広がる研究林。300年ほど前に支笏湖の外輪山である樽前山が大噴火し、辺り一帯に厚く積もった火山灰の上に、今は多様性豊かな生態系が観察できる。数多くの大規模野外操作実験や長期観測が行われている一方で、研究棟周辺は一般開放され市民の憩いの場ともなっている。

053-0035　北海道苫小牧市高丘
電話番号　0144-33-2171　FAX番号　0144-33-2173

檜山研究林（103ha）

北海道の研究林の中では唯一里山的景観にある研究林であり、北限域のブナ二次林とスギ人工林で主に構成されている。「農村地域にふさわしい森林の造成と多目的利用システムの確立」を主要研究課題に掲げ、森林と地域社会の共生を可能とする生産活動の実践的創造に取り組んでいる。

049-0611　北海道檜山郡上ノ国町字大留
電話番号　0139-55-2048　FAX番号　 0139-55-2048