森林管理技術賞
第12回(2010年)
第12回森林管理技術賞 受賞者(7人)
後列左から、佐藤氏、後藤氏、北條氏、寺田氏
前列左から、五十嵐氏、吉田会長(九州大学)、遠藤副会長(鹿児島大学)、鍜治氏
北條 元(ホウジョウ ハジメ)氏 (北海道大学)
[受賞理由]北方林の自然条件に適合した更新技術やフィールド管理、技術の開発および技術の伝承に貢献し、研究林における多種多様な森林管理・調査研究を円滑に進めるとともに、教育・研究支援組織の中心的存在として研究林の管理運営に多大な貢献をした。
五十嵐 勇治(イガラシ ユウジ)氏 (東京大学)
[受賞理由]秩父演習林内の森林植生や種多様性に関わる研究の基礎となる貴重な資料を提供し、林内作業に関する高い技術力と指導力を発揮して森林管理業務に多大な貢献をするとともに、真摯な職務姿勢で職員の模範となり後進の育成や技術の伝承、安全性向上に尽力した。
後藤 太成(ゴトウ モトシゲ)氏 (東京大学)
[受賞理由]愛知演習林穴の宮試験地において、四半世紀にわたり欠測を出すことなく量水観測の維持管理にあたり、量水観測の精度向上に関する業務の中心的存在として、赤津研究林における量水観測の維持管理および教育研究支援に関して広汎な貢献をした。
佐藤 修一(サトウ シュウイチ)氏 (京都大学)
[受賞理由]北海道研究林において、道東の特異な自然環境下に成立する天然林の動態やカラマツ人工林の成長に関する研究、およびエゾシカやネズミ等の野生動物による森林被害に関する研究に貢献するとともに、気象観測および酸性雨等モニタリングの推進に貢献した。
徳田 利春(トクダ トシハル)氏 (京都府立大学)
[受賞理由]長年にわたり大野演習林に勤務し、大学が有する6演習林を熟知し、様々な試験地の情報の収集・提供、維持管理などに関して積極的かつ円滑な研究支援を行うとともに、演習林の間伐材を活用して実習施設の拡充を行うなど教育環境の整備に多大な貢献をした。
寺田 和雄(テラダ カズオ)氏 (島根大学)
[受賞理由]広大な伐採跡地であった三瓶演習林の森林造成に努め、体得した森林管理技術について若手技術職員に伝承し、学生や一般市民に対しても実技指導を行うとともに、植物標本の収集と整備に取り組み、演習林の経営および大学の教育研究に多大な貢献をした。
鍜治 清弘(カジ キヨヒロ)氏 (九州大学)
[受賞理由]スギ、ヒノキ、カラマツ、ケヤキ等の育林技術の開発に関する研究において、獣害防除や材質向上等の課題に取り組み貴重な成果を上げるとともに、甲虫類を中心とした森林動物の標本作製や生物データベースを構築し、演習林の教育研究の進展に大きく貢献した。