森林管理技術賞

第9回(2007年)

第9回森林管理技術賞 受賞者(7人)

左から、上浦氏、斎藤氏、渡部氏、神塚氏、下村会長(東京大学)、山内氏、村本氏、野下氏

上浦 達哉(カミウラ タツヤ)氏 (北海道大学)

[受賞理由]北方天然林での自然条件に適合した更新技術やフィールド管理、林道の維持・管理技術の開発にめざましく貢献したこと。
長年に亘って培ってきた技術と知識を駆使し、多様化する森林科学の教育と研究のフィールド観測に研究支援組織の中心人物として貢献してきたこと。

斎藤 紀雄(サイトウ ノリオ)氏 (宇都宮大学)

[受賞理由]玉掛け技能研修など、自己研鑽に努めるとともに、高度な林業技能の伝承に貢献したこと。
演習林の気象観測資料などの研究資料の収集など、多年にわたり学術的な研究材料の提供に貢献したこと。
地域貢献事業や地域連携事業における樹木園内の観察路整備、北団地自然観察路の企画・立案・整備など、多年にわたり森林環境教育、森林・林業の普及、研究基盤の整備に貢献したこと。
栃木県林務部造林課と地域連携事業「森林ボランティア研修」において、高性能林業機械のオペレータを務め、森林・林業の普及に貢献したこと。

渡部 賢(ワタナベ スグル)氏 (東京大学)

[受賞理由]都市近郊林としての性格を持つ犬山研究林において、犬山市と愛知演習林との境界部分の用地・森林管理への対応、および市民による演習林利用への対応で信頼関係を築いたこと。
犬山研究林で実施した公開講座開催に尽力し、自らも講師を務めたこと。
東京大学愛知演習林と犬山市との地域交流協定締結に参画したこと。
演習林の利用に関する犬山市と愛知演習林の協議会の主要メンバーとして参画し、市民参加による里山の保全・利用の形を作り上げ、発展させたこと。
地域交流協定により進展した市民による犬山研究林の利用の支援に努めた。
犬山市民によるボランティア団体による里山整備に際して、細かな監督・指導・安全衛生管理へのアドバイスを行ったこと。

神塚 武一(カミヅカ タケカズ)氏 (東京大学)

[受賞理由]大型機械を用いた森林管理・教育研究基盤整備に対して、長年の貢献があったこと。
大型機械による研究資料収集支援に対して、長年の貢献があったこと。

山内 隆之(ヤマウチ タカユキ)氏 (京都大学)

[受賞理由]多年に亘り各種の教育研究資料を収集し、多様な林分の造成に関わるとともに、施設整備、およびその維持管理に力を注ぎ、教育・研究基盤の整備に貢献したこと。
教務に関わる多くの資格取得と豊富な実務経験による専門的な知識・技術を持って、後進への林業技能の伝承に大きく貢献したこと。また、体得した知識・技術は、各研究林・試験地での研修会の他、公開講座や森林教室など、社会教育面へ還元していること。
寒冷乾燥地におけるトドマツ・アカエゾマツの育林ならびに保護技術の改良に貢献したこと。

村本 康治(ムラモト ヤスハル)氏 (宮崎大学)

[受賞理由]技術職員のリーダーとして、若いながら、平成14年度以降、森林管理業務、実習・調査、社会貢献などすべての業務を統轄し、演習林の運営と発展のために尽力していること。
全国でも数少ない施業のほぼ全てを直営で行う演習林における技術職員のリーダーとして、保育・生産作業に取り組みながら、現場に基づいた長伐期施業のための技術開発および林業的技能の伝承に貢献していること。
ヒノキ壮齢林における保全と持続的な経営について、長年、自ら生産保育作業と調査研究の両立に取り組み、学術誌論文を筆頭著者として発表するなど、演習林の教育研究基盤の整備に貢献していること。

野下 治巳(ノシタ ハルミ)氏 (鹿児島大学)

[受賞理由]演習林での生産・保育・土木当に関わる傑出した林業技能を持ち、その伝承に貢献したこと。
演習林での酸性雨の観測に従事し、酸性降下物等長期モニタリングの基礎的データの収集に貢献したこと。
演習林森林環境教育事業に取り組み、地域に多大な貢献をしたこと。

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