森林管理技術賞
第6回(2004年)
第6回森林管理技術賞 受賞者(6人)
五十嵐 秀雄(イガラシ ヒデオ)氏 (東京大学)
[受賞理由]高密度路網の設計・開設・維持管理に関して卓越した知識・技術を有し、開設の低コスト化・環境負荷軽減のための合理的な路網選定や開設技術の開発に中心的な役割を担う と共に、後進への技術指導や知識・技術の伝承に尽力した。また、その豊富な実務経験を通じて教育・研究基盤の整備に顕著な貢献を果たした。
内田 武次(ウチダ タケジ)氏 (東京農工大学)
[受賞理由]FM秩父の植物、動物、菌類、渓流水等の長期モニタリングデータの収集整理に中心的な役割を果たした。 また、伐木、運材、育林等に高い技術力を発揮し、管理業務に多大な貢献をした。特筆すべきは、高い築窯技術の持ち主で、築窯が簡易な改良窯を考案し、 その普及を図ると共に良質の木炭を製造して収入の増加にも貢献した。
境 慎二朗(サカイ シンジロウ)氏 (京都大学)
[受賞理由]急傾斜地における林道の開設・維持管理、人工林の施業等に卓越した知識・技術を有し、業務遂行と共に後進への技術の指導・伝承に大きく貢献した他、 地域開放事業でも指導的役割を果たしてきた。さらに、鳥類による種子散布の調査研究に対して科学研究費の交付を受けるなど研究面にも優れた業績を有している。
長澤 久視(ナガサワ ヒサミ)氏 (九州大学)
[受賞理由]林道の計画・開設・維持をはじめ、森林の管理業務全般にわたり高度な技術を発揮して、教育・研究基盤の整備に多大な貢献をした。 特に、九州山岳地帯におけるコウヤマキの育林や特用林産物の栽培技術の確立に貢献した他、演習林の社会教育活動にも講師あるいは指導者として尽力した。
福井 富三(フクイ トミゾウ)氏 (北海道大学)
[受賞理由]針広混交林を対象とした天然林施業の基礎となる森林情報の管理技術を高度化し、森林環境資源に関する国際共同研究を推進した。 また、研究林整備にあたる技術職員の中心として、森林・耕地・水圏フィールドを統合した新たな教育研究領域の技術的側面を支援するための基礎固めに尽力した。
松元 正美(マツモト マサミ)氏 (鹿児島大学)
[受賞理由]演習林における生産・保育・土木等の知識・技術に傑出したものを持ち、それを業務に積極的に活用すると共に後継者への伝承にも尽力した。 また、長期にわたる水文調査の中心的存在で、演習林内の植物にも精通しており、これらを生かして演習林での教育・研究のみならず、 地域社会に対する森林環境教育にも多大な貢献をした。