森林管理技術賞

第1回(1999年)

第1回森林管理技術賞 受賞者(6人)

板垣 恒夫(イタガキ ツネオ)氏 (北海道大学)

[受賞理由]航空写真の判読技術に優れ、北大演習林の林相図作製を担当し、長期計画の策定にも大きく貢献。また北海道内各地の林相判読なども精力的に行い、研究発表も数多い。1974(昭和49)年5月には高度な判読技術とその森林調査への応用が評価され、(社)北方林業会から昭和48年度奨励賞を単独で授与された。その後、さらに努力して技術士の資格を取得した。

高橋 康夫(タカハシ ヤスオ)氏 (東京大学)

[受賞理由]東京大学北海道演習林において長期間、天然林の更新に関する基礎的データを収集し、更新マニュアルの作成に尽力。またカラマツの花粉飛散に関する調査研究に従事し、その成果は1992(平成4)年にグイマツF1を品種登録(東演1号、第3279号)する際の基礎データとして活かされている。さらにカンバ類の高品位材生産にも貢献。これらについて多くの研究発表を行っている。

中井 武司(ナカイ タケシ)氏 (九州大学)

[受賞理由]九州大学の各演習林に所属し、試験研究・学生実習・事業計画の技術的支援、林産物売払いなどに従事。特にスギの気象害の評価、カラマツの各種試験、ナラ類の長期施業試験などの実施とその成果の森林管理技術への応用に貢献。これらの技術的成果を数多く学会発表している。

藤久 正文(フジヒサ マサフミ)氏 (愛媛大学)

[受賞理由]植物の同定に造詣が深く、草本・木本ともに専門誌を分担執筆。また多くの研究発表も実施。それらの成果は学生教育や地域住民への啓蒙活動に常に役立っている。さらに演習林における多くの教育・研究を積極的に支援し、試験地の設定や実験施設の自主的築設に優れた技術を発揮している。

前田 利盛(マエダ トシモリ)氏 (鹿児島大学)

[受賞理由]学生実習、造林、生産、林道といった演習林の経営を支える業務全般に渡り、長年の経験と技術を生かして指導的役割を果たしてきた。特に林道の設計、施工、維持に際だった技術力を発揮し、また、委託生産では合理的で信頼性のある経費算出に貢献した。近年では教育研究支援に尽力した。利用者への様々なサービスとともに、学生実習や地域開放事業においては企画・実行を常にリードし、「教育者」としての力量をいかんなく発揮した。

光枝 和夫(ミツエダ カズオ)氏 (京都大学)

[受賞理由]演習林運営上の技術的・事務的知識に精通しており、教育・研究の遂行並びに演習林の管理運営、後輩の指導等に尽力。また、植物分類の知識も豊富で、各地方演習林・試験地における木本・草本植物の目録の整理に当たる。

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